とあるまさおの討論録(ディベートログ)

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まさおがディベートについて思ったことをつらつらと書いていきます。ご自身の意見等あれば是非コメントしていただきたいです。Twitter→@masaoopen

R25:Debate Korea Open(旧:Seoul Open)行ってきました Part1(Part2...?知らない子だな・・・)

どうも、またまたとてもお久しぶりになってしまいました・・・

やらなきゃいけないことは山積してるんですが、大会の記憶が風化してしまう前にやっぱり文字に残しておきたいなあと思いDebate Korea Openの大会について書いておこうと思います。

 

1.Motionと自分の振り返りとか

2.海外大会参加で注意すること

3.大会名変更うんぬんなど蛇足

 

について書いていこうと思います~

 

(長くなって疲れたので2~3回に分けてブログ更新します笑今日は1のRound3の振り返りまでやります~)

 

ちなみにこのDebate Korea Open、Invited JudgeのみならずInvited Teamsという制度もあってめちゃくちゃレベルの高い大会でした。Facebookのライブの履歴とかTabを見ると面白いと思います。

 

Tab

debatekorea.herokuapp.com

 

Facebookのリンクきちんと貼れなかったのでご自身でFBで検索してみてください・・・)

 

 

1.Motionと振り返り

 

今回参加して、海外のディベートについて思ったことは主に3点あります

 

 

①具体性、具体性、とにかく具体性

僕がディベートした、観た試合の勝敗はほとんど具体性で決まったんじゃないか?って思うくらいには具体性が重視されていました。

 

これはキャラクター分析とかコンテクストとかそういった次元の話だけではなく、本当に文字通り全ての具体性だなあと思いました。

 

「差別」っていったらどんな差別を話しているのか、「国益」といったらどんな利益について話しているのか、とかとにかく概念の具体化が上手いチームが勝っていったなあという印象です。

 

また、日本勢だと「I will analyze the context / I will explain nature of X」とかいう説明の仕方をする人が比較的多い気がしますが、海外のディベーターはケーススタディとかイラストの描写の中でコンテクスト・キャラクター・メカニズムなどを詰めてきている印象でした。(上手く違いが説明できない)

 

実際、優勝したLaw & Order Sillicon Valley Uni (Arthur Lee / Kuan Hian Tan)はぶっちゃけExtensionそんなになさそうだったQFも具体化で1位通過してましたし、GFなんかはMOの時点でありえん具体的なイラストの話をしていて「あーこれはまあ勝つんやろうなあ」ってわかるくらいには具体的でした(ここで筆者の語彙力が尽きる)

 

 

②Principleとか価値判断よりとにかくモラハイのあるPracticalな帰結

①の具体性にも関連してくる話ですが、評価されるアーギュメントの傾向とかを見るとふわっとした価値判断とか若干哲学的な話はほぼ無視されていると言っても過言ではないような気がしました。(個人的にはそういう評価はあまり好きではないですが笑)

 

詳しくは後述のMotionごとの話で書きますが、強いチームはどこも決まって「This Motion will impact the most vulnerable in the society!」とかいってMinorityとか守りに言ってましたね。

 

逆にかわいそう感出てる分析だったら評価高かった気がします。

 

 

③話すスピードはそんなに変わらないが濃度・密度がやばい

これは色んな人と話して思ったことなんですが、海外ディベーターのスピーチってそんなに速すぎるわけでは無いことが多いと思います。(ベストスピーカーのShar Mayとか優勝したArthur Leeとか比較的速いですが、それでも焦ってる日本人も同じくらい速いこともあるかとおもいます)

 

比較的ゆっくりしゃべっているスピーカー(本大会だとKuan Hian TanとかDarion Hotanとかでしょうか?知らんけど。)であっても、メモを取ると手の止まらなさに驚きます。

 

1つの差にはWord economyとかもあるのでしょうが、何かそれ以外にもあるんじゃないかなあと思いつつも気づけないまま大会が終わってしまいました。

 

何かご意見とかアイディアある方いらっしゃいましたら是非お聞きしたいです。

 

 

~Motionとラウンドの振り返り~

 

全体として感じたことまた反省に、Extensionを直前まで練って考えたときどうやってWhipと丁寧に共有するんだ?ってことですね。

今回珍しく?Memberをやったのですが意見や分析のニュアンスを共有するのが本当に難しかったです

 

R1:THS the global rise of popuilist leaders (OG:2位)

 

朝から「えーポピュリズム守るの~」って感じでしたね、しかも横にはHart House。なんでや。

 

パッと思いつくPopulist leaderが全員極端な右翼(排他思想とか)もしくはやばいやつ(トランプ・ドゥテルテ)だったのでポジティブに守る議論がなにも思いつかなくて時間が溶けていきました。厳しい。

 

最終的に

1:国民の意見聞くのが民主主義や!(どっちかというとClosingにとられたくないから出した程度でポジティブには押せていない)

2:いろんな国が自国の問題でめっちゃ苦しんでる中、ちょっとくらい排他的になってもよくない?自己防衛!

みたいな話を出しました。

 

OOのHart Houseは後から話したところ片方のディベーターが政治専攻の人だったらしく、きれーにポピュリズム批判してこっちの議論もFlipして1位をかっさらっていきました。強い。

(国際協調が大事/国内のreligious, ethnic, racial minorityが差別されてかわいそう/populismはそもそもAccountabilityがない、とかだったと思います)

 

 

R2:TH, as a moderate Muslim scholar, would actively avoid denouncing Muslim fundamentalists (CG:3位)

Info: Islamic fundamentalism refers to the movement of favouring originalist interpretation of Islamic texts, ie: persecution of homosexuals, men's superiority over women, total rejection of new interpretations

 

Motion見た瞬間、「なんでや!批判しろや!差別ダメ!」って感じでしたね(白目)

 

基本路線はRadicalizationとかBacklashなんだろうなあと思いつつ試合が開始、相手は普通に「差別くそだから批判して弱体化しようぜ~」みたいなノリでした。

 

OpeningがとりあえずMuslim scholarについて知らなさそうな雰囲気だったので、たまたま昔練習でやってて知ってたワタシは「とにかくそこがチャンスだ!」と思って知識披露イキりマンになってきました(しかし3位)

 

Muslim scholarってなんなん?ってなると思うので簡単に知りたい方は「ファトワー」「ウラマー」「イスラム法学者」もしくはそのまま英語で「Muslim scholar」と調べるとたくさん情報が出てきます。

 

簡潔に【僕の認識の範囲内で】いうと、宗教団体に属してコーランの解釈とかに関して公式な宣言とか研究をする人だと思います。

 

で、大学の教授みたいなノリで話してたOpeningをどや顔でDisりつつ「Moderate scholarよりもRadical scholarの方が力を持ってしまい、コミュニティ全体や宗教団体の変革ができなくなる」という話をしました。

 

 

R3:THS South Korea's proposed police-prosecution investigative rights reform

Info: The prosecution body in Korea has the exclusive rights to investigate, prosecute, indict and seek warrants for suspects, and has broad judicial control over the police. In 2018 June, the Moon administration proposed a police-prosecution investigative rights reform which would now allow police to open and close cases without approval from the prosecution. (CO:2位)

 

はい来ましたご当地Motion。さすがにここまで細かいの出されたらちょっとやそっとのリサーチでは関係ないですね~

 

ちなみにCGが韓国チームだったので始まる前から若干の敗戦間漂ってましたが、やっぱりそこに勝てなかったですね。まあ普通に前提知識とかではなくアーギュメントの質で負けましたが。

 

いやー検察官の承認なしに勝手にやるのやばくね~?Govは検察官の汚職とか話すんかなあと思ってたらやっぱりそんな感じで試合が進んで行きました。

 

ただしOOが思いついたこと大体言っちゃってて全く新しいExtensionは無かったので、OOと似た話をGovにぶつけながら丁寧に・具体的に・Comparativeにしようと思いました。

 

話したのは

1.推定無罪、起訴へのbarは高い方が良い(CGのurgencyにぶつける)

2.検察官と警察のキャラを比較してなぜ検察官の方がベターか(汚職とかの話をひっくるめて)

の2つです。

 

2つ目は特に、検察官も警察も「昇進したい・結果を出したい」という動機はあるが、

・検察官にとっての結果→裁判の有罪率→疑わしい奴は起訴しないようにするので「疑わしきは罰せず」が達成できる

・警察にとっての結果→多くの犯罪者を捕まえる(実際に有罪になるかどうかよりも裁判の話題性とかが大事)→「疑わしきは罰せず」になりづらい

という路線の話をしようとしました。

 

ただこの細かい話を丁寧に分かりやすく説明するのがめっちゃ難しかったのと、相手のベストケースに対応できてなかったので勝ちきれなかったです。悔し~~

 

 

 

 

ここまで書いて中々に疲れたので、続きはまた後日更新します~~